診療案内

消化器内科

多様な消化器疾患に対し、患者さんに負担の少ない治療を目指します。

当院の消化器科ではがん拠点病院で長年指導医として診断治療にあたってきた消化器専門医が、下記にあげるような消化器内科全般の診断治療にあたります。
1)ポリープや早期がんの内視鏡治療
2)胃潰瘍の原因となるピロリ菌の除菌治療
3)ウィルス性肝炎の経口剤治療
4)肝がん、胆道がん、膵癌のインターベンション治療
5)最新のカプセル内視鏡検査
6)肥満治療
外科治療や放射線治療が必要な場合は患者さんやご家族と相談のうえ、関連のがん拠点病院などにご紹介いたします。

主な疾患と治療法

巨大胃ポリープと切除後のクリップ止血

ポリープや早期消化管がん

大腸ポリープや粘膜内の早期大腸がん、胃ポリープや粘膜内に限局した早期胃がんは内視鏡的切除を積極的に行っています。
当院ではこれらの処置が短時間に安全に苦痛なく行えるよう、麻酔、炭酸ガスの利用など最新の装備のもと、高度な技術を持った経験豊富な常勤専門医が患者さんの負担が少なくなるよう工夫しつつ内視鏡治療を行っています。
また、食べ物を上手く飲み込めず肺炎を繰り返す患者さんの胃瘻造設も行っています。

十二指腸潰瘍

胃潰瘍・十二指腸潰瘍・
胃がんとピロリ菌

研究が進み、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃がんとピロリ菌感染が密接に関係することが判明しており、ピロリ菌の感染を確認した場合、除菌がこれらの病気の予防になることが明らかになりました。当院では内視鏡検査時点にピロリ菌感染の有無をチェックし、陽性の場合は積極的に除菌治療を行っております。除菌の副作用や除菌成功の道筋に精通した専門医が対応いたします。

肝臓がんに対する経肝動脈塞栓術(TAE)

ウィルス性肝炎

肝臓がんの最大の発生要因であるB型やC型のウィルス肝炎に対する治療は日進月歩であり、C型肝炎は9割の方が治癒可能な経口剤が開発されました。B型肝炎では血液中のウィルスが消失する核酸アナログ製剤の治療を実施しております。B型肝炎訴訟に必要な書類作成もご相談に応じて作成しています。

胆管癌に対する内視鏡的胆管ドレナージ(ERBD)

肝胆膵

ガイドラインに沿って、細いカテーテルを使った肝がん治療の肝動脈塞栓術や、細い針を超音波やCTのガイド下に直接肝腫瘍をさして焼き殺すラジオ波治療などのインターベンション治療も積極的に進めています。また、総胆管結石などの内視鏡治療、閉塞性黄疸に対するステント治療、胆道がん・膵癌などへのカテーテルを介したリザーバー動注治療などにも対応可能です。

カプセル内視鏡による
小腸大腸の診断

当院では直径1.1cm長さ2.6cmのカプセル内視鏡検査を小腸の出血性病変が疑われる患者さんに実施しております。現在、小腸のみならず1個のカプセルで全ての消化管が検査できるような新技術の開発研究も行っております。

肥満治療用カプセル型バルーン

肥満治療

日本では約26%の人が肥満の状況にあり、糖尿病、がん、変形性関節の原因として解決すべき喫緊の課題となっています。当科では、胃の中でバルーンを膨らませて食べる量を減らす治療や薬による治療を進めています。

CT大腸内視鏡検査(CTC)ができるようになりました

最新の痛みの少ない
スクリーニング検査として

これまで、大腸検査としては、便潜血反応、注腸X線検査、電子内視鏡、カプセル内視鏡などが臨床で行われてきており、それぞれ大腸癌、大腸ポリープなどの発見治療に役立ってきました。 最近これらの手法に加え、CTで短時間に細かに撮影できるようになったので、CTで大腸の三次元情報を撮影し、内視鏡と類似の画像を再構成するCTコロノグラフィー(バーチャル内視鏡や3DCT内視鏡とも呼ばれる)が可能となり導入する施設が広がりつつあります。
当院も新たにCTを更新するにあたり、大腸内視鏡やカプセル内視鏡に加え、通常の内視鏡より侵襲が少ない検査として期待されているCTコロノグラフィー(CTC)を導入し、検査を開始いたしました。
通常内視鏡と同様に大腸の中の便をすべて排出するための下剤の服用、大腸をひろげて隆起や凹んだ病変を区別するため、肛門から炭酸ガスもしくは空気の大腸内への注入が必要ですが、癒着などで通常の大腸内視鏡の挿入が難しい方や通常の内視鏡では苦痛が大きすぎた方、大きなポリープやがんが邪魔して奥まで調べられなかった外科手術が必要な方などに力を発揮するものと期待されています。
カプセル内視鏡同様、見つけた病変をその場でただちに治療はできません。通常大腸内視鏡での追加治療などが必要となる患者さんもおられますが、最新の痛みの少ないスクリーニング検査として皆様のお役にたてる検査となると考えています。
詳細は消化器内科スタッフにお問い合わせください。